高雄〜美濃の旅⑤ 油紙傘の続き [お気楽台湾生活]
廣進勝のご主人 林榮君さんは二代目です。奥様は呉劍瑛さん。
おふたりともとても温厚なお顔立ちで、なんて素敵なご夫婦でしょう。
さっそく工房を見せていただきました。
竹の先の方をちょうど茶筅のように細く割っていって
糸でかがって骨組みと柄の部分をつくり、
それに細長い三角形に切った手漉きの紙を貼っていきます。
(奥の方に見えるブルーの紙は奥様のデザイン。)
紙を貼り終えてから、絵付けをしたり、文字を書いたり。
剪紙はそのままでなくプリントしたものを貼っています。
予め紙自体を染めて模様を出しているものもあります。
そして最後に桐油を塗って完成。
一番奥の茶色くなった年代物の傘は、先代の手によるものです。
客家の傘は中国の伝統的な図案が主流ですが
花鳥画に加えて、オリジナルのデザインを次々と考案されています。
私は赤が効いているデザインがとっても気に入って、これを買うことにしました。
作りは全く一緒ですが、普通のサイズよりちょっと小ぶりです。
客家の花布で作った袋に入れてくれたのでうれしさがさらにUP!
剪紙をアレンジした外箱もおしゃれです。
実際に使うこともできるそうですが、もったいなくてそんなこと。
☆おまけ①
中国や台湾では、傘はその丸い形から一家団欒を
「傘」という字は屋根の下に四つの「人」が並んでいるので家族円満を
また「油紙(ヨウズ)」が「有子」と読み方が同じことから子孫繁栄を表す
このうえなく縁起の良いものとなっています。
それで昔から息子が成人した時(16才)や、娘がお嫁に行くときには
油紙傘を贈る習慣があるそうです。
(磐田の教室でこの話をしたら、私もお嫁に来る時に唐傘を持ってきたというかたが、お二人もいらっしゃいましたよ。)
☆おまけ②
美濃という地名は日本が統治時代につけたそうですが、
日本の美濃市と同様に「唐傘」と「焼き物」が特産品となっています。
中国から渡ってきた客家の人々がその技術を守ってきたということですが、
油紙傘は日本の美濃傘にすごく似ているし、
日本の美濃紙のような手漉きの紙も作られています。
傘作りの技術は中国が先なのか、日本が先なのか。うーん(~_~;)
おはようご゛さいます。
柿渋じゃなく桐油なんですね。
by 夏炉冬扇 (2013-10-10 08:38)
夏炉冬扇さま
こんばんは。
中国式は柿渋じゃないのですね。
台湾にも柿の木はあるのに。
by cinnamon-cardamon (2013-10-10 21:57)
コリンママさん、Tommy88さま、makimakiさま、beisiさま、kurakichiさま、ぼんさんさま、アジアンキャッツさま、ため息の午後さま、モリガメさま
nkce!をありがとうございました(^^)
by cinnamon-cardamon (2013-10-19 21:50)